アネモネ通りでつかまえて

ゆらめく街の灯りは

薄い僕を照らしている

浮かんでいる僕の心は

雨水の日々を廻っている


夜くる前の静けさは

君のことを思い出す

重ねる春は麗らかに

僕のことを置いていく


だんだんと独りが徐々に染み付いて

寂しさを埋めるように慰め合った

何度も感度を確かめて

朝になったら君とは

さようなら


最低なんて言わないで

大抵の罪は背負うから

拝啓いつか会える日まで

最低な夜を過ごすから


重ねてはそっと宥めて

誰にも染まらないように

目を瞑っては君の事を

繰り返して思い出す



(アネモネ通りには、私が想像するよりもたくさんの人がいた。毎日通りを歩き続けた。

ある日、私は彼女を見つけた。彼女はアネモネの花畑で、一人で立ち止まっていた。彼女の瞳に映るアネモネの花は、まるで彼女の心を映し出しているかのように美しかった。)


冷たい水に溺れていたい

肺の中まで満たしたなら

汚れた私は綺麗になれるだろうか

そんな都合のいい言葉を呑んで

君と深く溶け込んでしまえば、楽なのに


最低なんて言わないで

大抵の罪は背負うから

拝啓いつか会える日まで

最低な夜を過ごすから


重ねてはそっと宥めて

誰にも染まらないように

目を瞑っては君の事を

繰り返して思い出す





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